鈴木理策
1963年和歌山県生まれ、87年東京綜合写真専門学校研究科修了。98年、地理的移動と時間的推移の可視化を主題に、東京から自身の故郷への道のりと新宮の御燈祭りを撮影した写真で構成した初の写真集『KUMANO』(光琳社出版)を発表。翌年《Osorezan》と《Izanami》のふたつからなる『PILES OF TIME』(同)を出版し、2000年に第25回木村伊兵衛写真賞を受賞。一貫して写真のメディア性に対する関心と「見ること」への問題意識を持ち、生地・熊野をはじめ、南仏のサント・ヴィクトワール山やセザンヌのアトリエ、自然の風景、ポートレイト、水面といった様々な対象を被写体としてきた。